[Looker21.20新機能]利用状況をより直感的に分析できる「System Activity Guided Analysis」を試してみる #looker
さがらです。
2021年12月に、Looker21.20がリリースされました。
このリリースノートのうち、System Activity Guided Analysisについて試してみたので、本エントリでまとめてみます。
前提:この機能を使うために
まず、本エントリで紹介する機能を使うためには、管理➟一般➟ラボ➟Experimental機能の中の「Guided analyses in System Activity」の有効化が必要です。
試してみる
では、早速System Activity Guided Analysisを試していきます。
その名の通り、System Activityに関する新機能となります。かつ、2022年1月4日時点では、HistoryのExploreにのみ対応しております。
このHistoryのExploreを立ち上げると、日本語環境の場合ガイド付き分析という項目が新しく追加されているのがわかると思います。
Guided Analysysの特徴
ここで一番左のWhich users are most active in your instance?を例に、Guided Analysysがどんな機能なのか、見ていきます。
まず、対象のGuided Analysysをクリックすると別タブで下図のような画面が立ち上がります。
一見Lookと同じように見えますが、特徴的なのは左側です。口語的な問いと選択肢が設定できるのがわかると思います。
また、選択肢も口語的で、選択肢によっては使用されるmeasureも動的に切り替わるようになっています。
また、右上の「・・・」を押すと、今の設定をベースにExploreを立ち上げたり、ダッシュボードにこのグラフを追加することも可能となっています。
History ExploreのGuided Analysis
改めて、このSystem Activity Guided Analysisは2022年1月4日時点では、HistoryのExploreにのみ対応しております。このHistory Exploreでは4種類のGuided Analysisが用意されているので、それぞれ見ていきたいと思います。
Which users are most active in your instance?
先程の説明でも使用したこのGuided Analysysですが、どのユーザーがどれだけのクエリを発行しているかを分析したい時に役立ちます。
期間や、クエリ発行元の機能(dashboard、explore)を絞り込むことも出来るようになっています。
What content is taxing your instance?
このGuided Analysisでは、このインスタンス内でExploreやLook等の機能からのクエリの実行回数やクエリの平均実行時間を見ることができます。
ここではLookやDashboardなど全体で見ることしかできないですが、例えばDashboardのAverage Runtime in Seconds
が10秒以上かかっている場合はユーザーからすると「動作が遅いな」と感じられている可能性があります。
参考までに、個別のダッシュボードについてのAverage Runtimeを確認したい場合は、Explore from Here
からExploreを立ち上げ、Title
フィールドを選択すると確認可能です。
User Audit
このGuided Analysisでは、このインスタンス内のロールにどういったpermissionが付与されているか、各ユーザーがクエリを発行してからどれだけの日数が経過しているか、ということを確認可能です。
…なのですが、使用されていないユーザーの確認であればUser Activityダッシュボードから確認可能ですし、ロールについては管理画面からも確認可能です。
そのため、このUser Auditは使いどころが難しいな…というのが正直な感想でした。(Experimentalなので今後のアップデートに期待です!)
Instance usage over time
このGuided Analysisでは、クエリの実行回数やクエリを発行したユーザーの数などを、年・月・週ベースで確認することが出来ます。
Select a period for comparison:
を選択しないとSingle Valueで、選択するとLine(折れ線グラフ)で表示されます。
まとめ
System Activity Guided Analysisを試してみました。
LookerのSystem Activityを分析しようとすると、下記のような課題がありなかなか分析しようにもできない、という方も多いと思います。
- System Activityにはどんなフィールドがあるかわからない
- パラメータを駆使した動的なmeasureの切り替えなどは、System ActivityのLookML定義を変更できないため不可能
これまでのアップデートでSystem Activityに対してQuick Startが設定されたこともありましたが、このSystem Activity Guided Analysisを活用することで更に分析しやすくなったと私は感じています。
※System ActivityのQuick Startについては、手前味噌ですが過去に記事を書いておりますのでぜひ…
まだ用途が難しそうな画面もありましたがExperimentalの機能なので今後の機能拡張にも期待できますし、System Activityの分析をしたい方はぜひこの機能を使ってみてください。